APDA/AFPPD AFPPD年次会議:ICPD行動計画と2030アジェンダの実現
2025.9.3-5 フィリピン・マニラ
9月3~4日、人口と開発に関するアジア議員フォーラム(AFPPD)並びにアジア人口・開発協会(APDA)は、フィリピン・マニラで年次会議を開催しました。「ICPD行動計画と2030アジェンダの実現」をテーマに、フィリピン人口・開発議員委員会(PLCPD)との共催、日本信託基金(JTF)、国連人口基金(UNFPA)、及び国際家族計画連盟(IPPF)の後援、Pathfinder International及びFP2030の協力の下で行われました。
開会式では、上川陽子AFPPD議長・JPFP会長が、一人ひとりのエンパワーメントを重視する国際人口開発会議(ICPD)以降の進展を振り返り、人権擁護、ジェンダー平等、持続可能な開発の促進に対する各国議員の尽力に感謝の意を表しました。さらに、平和の実現には、ジェンダーに基づく暴力(GBV)の撤廃と、女性・若者・高齢者の権利の保護が不可欠であることを強調しました。Pio Smith UNFPAアジア太平洋地域事務所(APFO)所長は、ジェンダー平等や若者・高齢者への支援、気候変動の影響に強い保健サービスの持続的な進展のためには、強い政治的意思と投資が不可欠であると述べました。フィリピンのKrisel Lagman議員・AFPPD財務担当は、人権とリプロダクティブ・ヘルスの擁護者であった父、故Edcel Lagman議員に敬意を表するとともに、誰一人取り残さないために国会議員は勇気を持って立法を行うことを呼びかけました。
続くセッションでは、アジア太平洋地域が直面する主要課題への政策と立法について議論が行われました。ニュージーランドのCatherine Wedd議員は、女の子を中心にソーシャルメディアの増大する危険から子どもたちを守る緊急性を強調し、より強力な立法に向けた世界的な運動を呼びかけました。閉会式では、福田友子IPPF東・東南アジア・大洋州地域(ESEAOR)事務局長が、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR)が、人間の尊厳を守り、持続可能な開発を実現する上で中心的な役割を果たすことを強調するとともに、これらの権利に対する世界的な後退の動きにも言及しました。福田地域事務局長は、SRHRプログラムへの安定的な資金確保、地域に根ざした市民社会組織の支援、そして人口・開発に関する国際的意思決定への積極的な関与などを呼びかけました。
翌5日には、参加者はMetaフィリピン本社を訪問し、子どものオンライン性的虐待・搾取(OSAEC)への対策、監視の強化、安全なデジタル空間の推進について意見交換を行いました。特に、年齢確認やプライバシー保護の課題について、地域全体の協調、技術革新、政策改革を通じてオンライン上で子どもを守るという共通の取り組みを再確認しました。

